見えるものだけ見ていたい

観劇した舞台や応援している若手俳優について思うところをつらつらと書いていこうと思います。すべて、本当にすべて主観です。

舞台「Take Me Out」再演を浴びた2018春


いやぁ浴びた。浴びましたよ。
TMO再演最高でした。
一昨年の公開稽古を観た時から私の一番特別で大好きな作品です。

初演は特に考察とかせずただ傍観していただけだったんですが、再演で新たに加わったラストによって考察オタクの血が騒ぎました。

考察したからどうするって訳でもないんですが、せっかくなのではてブロに残しておこうと思います。

しかしこれ書いたのそこそこ前なんですが、すでに解釈が変わってます。

過去の自分と解釈違い起こして焦ります。

書いてる時って自分なりに確信もって書いてるのに、ちょっと寝かすと「誰だオメェは!?!」ってなりますよね。

だからこそ文字にしとくんてすけど。




※メリバ大好きオタクなので考察がそっち方向に向かいます。あくまでも主観です。


○最後の「悲劇だった」について

 震えながらしゃがみこむほどの悲劇ってなんだろうって考えると、あの時先にパーティーへ行ったダレンに何かあって、ダレンが亡くなったのかなと思った。

それでメイソンは「あの時先に行かせなければ」と後悔して飛び降り自殺?した結果、そこでメイソンも死んで、あの世でダレンが上から飛んできたメイソンを受け止めたのかなと予想。

なぜ飛び降りかというと、冒頭で「あんまり舞い上がりませんように」と神様に願い、実際そこまで舞い上がった態度を表に出さなかった玉置メイソン。

良知メイソンは「キャー!!!ダレン!?アッゴメンナサイッ!!!」みたいになりながら書類ぶちまけてダレンに拾ってもらうの手伝ってもらうくらいだったから、最後に助走つけてダレンに飛び付くくらいしそうだけど、玉置メイソンは落ち着いた印象だからそこまでさせるだけの何かがあったか、どこかから飛び降りた結果、上から降ってくるように飛び付いたのかなと。

さすがに死亡説はオカルトっぽくて現実味がないので、「悲劇だった」の前後描かれていない間に何か別に大きな出来事があったか、ダレンが迎えに来てくれたことが嬉しくて飛び付いちゃったか。後者のがかわいいね。



○キッピー「ホモ野郎」直訳しない問題

 一見ネタパートとも受け取れるシーンだったけど、キッピーは「ホモ野郎」と訳すべき言葉を二回とも違う言葉で訳してるんですよ。

カワバタの通訳をしているのを見ても単に言語が理解できなかった訳ではないことが分かる。

なぜなのか。

まずひとつ目はスペイン語の「ホモ野郎」だが、これはマルチネスに向けられていた。

次の「ホモ野郎」はジェイソン。
この二人がもしかするとゲイであることを公表していないいわゆるクローゼットであることをキッピーが知っていた?

ロドリゲスはマルチネスがゲイであることを知っていて差別用語として「ホモ野郎」を使い、結果として一瞬揉めた。

ジェーソンはキッピー以外誰も知らず、ジェーソン自信もキッピーが知っていることを知らなかったために「ありがとう」と敢えて誤訳したのでは。



○指輪をはめる指変わった?

 初演のラストは曖昧だな~と思ったことだけは確かなんだが、もしかすると初演は指輪を左手薬指ではなく中指にはめていたような気がする。

そして今回の再演、私が観た回はすべて左手薬指にはめていて、それをメイソンが嬉しそうに見つめている。

ということは、少なくとも今回のラストはどんな形であれダレンとメイソンの想いが通じあったのかな。

しかしそこで疑問として浮上するのがやはり最後の「悲劇だった」。

あんなに幸せそうなのに、なぜメイソンは一人球場に残ったのか。

TMOは良い意味で間が目立たない舞台だから、一見球場で一人語りを始めたように見えたけど、実はそこには見えない間があって時間がある程度経過したいたのかもしれない。

最終的にダレンが迎えに来たけど、それはパーティー中ではなくもっと後のことなのでは?

「春まで何をしよう」の「春」が単純に次のシーズンを指しているのかも定かではないし、あんなに言葉で構成されていた舞台なのに、ラストについては多く語られないのがまた難しい。



○「あれはおまえのことじゃなかった」真実説

 シャワールームでシェーンがダレンに取材で批判したのは「おまえのことじゃなかった」と言ったシーン。

苦し紛れの言い訳に思っていたが、本当のことしか言わない(うろ覚え)シェーンがそんな嘘をとっさにつけたのか?

これがもし真実だと仮定するならば、あの取材の時シェーンは誰について言っていたのか。

そもそも今彼はどこに住んでいるのか。グループホームのようなところにまだいるならば潔癖症のシェーンが帰宅してからもシャワーを浴びている可能性がある。

そこにゲイがいるという可能性だって捨てきれない。もしくは、ダレンの他にチームの中でゲイがいたのではないか。

前述でマルチネスとジェイソンが怪しいと考察したが、マルチネスはクロスのネックレスをしているということからデイビーと同じ思想を持ったキリスト教信者説が浮上。

残るはジェイソンだが、十分な説明をせず握手を求めた描写を同類意識と取るか表面では理解したように見せかけるための行動と取るかで彼のゲイに対する認識も変わってきる。

しかしジェーソンはダレンと握手した手を拭っており、握手は心からのものではなかったことが受け取れる。

キッピーがトッディに対して話していたところに「俺に話してたんだよね?」と割り込むシーンも単に変なやつだなぁで終わらせるには引っ掛かるものがある。



○ジェイソンについて

 カミングアウトしたダレンと打ち解けようと「今だから」話しかけたジェーソン

ダレンの高慢な態度を見るまではジェーソンはダレンを同じコミュニティの仲間だと思っていたのではないか。

しかしダレンは自信家のナルシスト。カミングアウトをしたからといって差別を一切恐れていない。

クローゼットのジェーソンはその態度を良く思わず、表面上は理解を示したもののダレンをコミュニティの仲間とは認めなかった?

メイソンが「私はコミュニティに入れてもらえない」と話していたこともあり、コミュニティへの加入条件はゲイであることだけではないらしい。

メイソンがなぜ入れてもらえないのかも気になるところ。




○メイソンはなぜコミュニティに入れてもらえないのか

 彼の住まいはチェルシーで、物理的な居場所はコミュニティの中と言える。しかしメイソンはコミュニティの下にいるという。

それはメイソンに何らかの排他される要因があるからなのではないか。

病気か、過去に誰かと持った関係によってか

考えたらきりがないが、コミュニティって結構簡単に追い出されるものだと思っているので、まあなんかあったのかもしれないね。
 








メイソン役の玉置さんがツイッターで正解を提示しないようにしてる?的なことをおっしゃっていたんですが、正直演じている側の正解を提示してほしい。

こちらとしては観るたびに解釈が変わってそれはそれで楽しいんですが、私が考えるのは大抵いつも真実にたどり着きたいからなんですよ。

まあ実際、何事も正解があるとは限らないし、正解は毎回変わっているのかもしれませんよね。

観た人の数だけ正解がある

わかりますよ、わかりますけど、とりあえず作り手のお考えを少しでも知りたいのでDVDには是非ともコメンテータリー的なやつを本編の5倍くらい入れてほしいです。

何はともあれ再演で加わったラストが毎回「浴びた~~!!!」って気持ちにさせてくれるので、TMO再演まじで最高でした。

またエンパイヤーズのロッカールームへ行ける日を楽しみにしています。